古墳をたずねて
古墳時代2大イベント in あづま
最近,めっきりと冷え込むようになり,関東でも北部では紅葉が始まっています。さて,今回は芸術文化の秋にちなんで,時代行列の話。
「時代行列」といえば,京都時代行列などのように武者行列だとか十二単を羽織った女性の行列などはよくあるけれど,古代,それも古墳時代を題材にした時代行列というものはあまり聞かないのではないでしょうか?
ところが,この秋冷の時候,関東では古墳時代を本格的に再現したイベントが二つも存在するんです。
この2010年は,去る10月23日(土)には,群馬県高崎市は保渡田古墳群(かみつけの里)にて,「かみつけの里古墳祭り」が行われ,また,来たる11月14日(日)には,千葉県芝山町にて,「芝山はにわ祭り」が行われます。
今年の「かみつけの里古墳祭り」の様子と,昨年の「芝山はにわ祭り」の写真とともに紹介しましょう。
【かみつけの里古墳祭り】

●八幡塚古墳での儀式再現(かみつけの里古墳祭り)
平成17年に始まったという,この古墳祭りは10月末ないし11月初旬の土曜日に毎年,行われています。今年は,コスモスが見頃の10月23日開催でした。晴天の下で,写真のような古墳時代の儀式が再現されました。
王墓がある一帯はかつて,北関東一円を支配した毛野王権のお膝元。かみつけの里博物館の主催のイベントとあって,十分な時代考証と詳細な考古学的知見に基づいて,5世紀後半の毛野国の王(きみ)の儀式を再現しています。
かみつけの里古墳祭りのイントロダクションを,高崎市のホームページから引用します。
今から1500年前(5世紀後半)、榛名山東南麓の地域は、有力な王によって治められていました。しかし、6世紀初頭の榛名山の大噴火により、この地域は埋めつくされ、当時の社会は大きな痛手を受けました。近年、1500年前の重要な遺跡が次々と発見され、この地を治めていた王の館:三ツ寺遺跡(みつでらいちいせき)や、王の墓: 保渡田古墳群 (ほどたこふんぐん ) などの規模や構造、そして当時の社会のようすが次第に明らかとなってきました。
「かみつけの里古墳祭り」では、最近の研究成果を踏まえ製作した、オリジナル脚本による再現劇「王の儀式」を、多くのボランティアスタッフにより上演いたします。「二子山古墳」「八幡塚古墳」を舞台に、古代装束を纏った人々の再現儀礼をお楽しみ下さい。また、当時の文化に親しんでいただくために、古代米(赤米・黒米)の試食や、勾玉づくり、ミニ円筒埴輪作りなど、体験イベントもご用意しております。今年は、コスモス祭りも同時開催となりました。満開のコスモスの下、古代ロマンにふれてみてはいかがでしょうか。・・・以上,高崎市のホームページより
自分も当日,一部始終を見学してきました。古代の再現劇は1時間半程度でしたが,本格的な古墳時代の再現劇でした。ちなみに,この日のために配役メンバーの人たちは5月から半年間ずっと予行演習など準備を続けてきたそうです。
【芝山はにわ祭り】
一方,千葉県の芝山町では,この週末の日曜日に,古墳時代を再現した,時代イベントが行われます。こちらは今年で28回目。芝山の殿塚・姫塚の2大古墳などを舞台に本格的な再現儀式が複数行われます。
自分は昨年と一昨年にその様子を見学しました。以下の写真は一昨年(2008年)のもの。朝,殿塚古墳(6世紀末築造)の墳丘で行われた「降臨の儀」の様子です。

●殿塚古墳の墳丘から降臨する古代人行列(芝山はにわ祭り)
ヤマトでは巨大古墳の時代が終わろうとしていた6世紀の後半。当時,无射志国とか武射国と呼ばれていた,ここ南関東では,なおもさかんに数十〜百メートル級の前方後円墳が築造され続けていました。
芝山はにわ祭りの古代人の行列や各種の儀式も,その当時の国造(くにのみやつこ)とその一行が,現代に降臨して現代人と様々に交流して夕刻,再び黄泉の国へと帰っていくという設定で,ほぼ丸1日かけて催される大規模な古代史イベントです。


●芝山はにわ祭り「降臨の儀」での巫女神楽(左)と国造(右)
芝山はにわ祭り,今年もまもなくです。スケジュール詳細は以下のとおりです。
◆第28回芝山はにわ祭り◆
●日時:2010年11月14日(日)9:30〜16:30
●場所:殿塚・姫塚古墳,芝山仁王尊,芝山公園芝生広場
●当日のプログラム:降臨の儀(9:30〜10:00,殿塚・姫塚古墳)/ 交歓の儀(10:45〜11:45,芝山仁王尊)/ 行列の儀(13:00〜13:40,芝山仁王尊〜芝山公園)/ 歓迎の儀(14:00〜14:30,芝山公園芝生広場メインステージ)/ 昇天の儀(16:00〜16:30,芝山公園内の熊野神社)
●参照先:第28回芝山はにわ祭りホームページ
「時代行列」といえば,京都時代行列などのように武者行列だとか十二単を羽織った女性の行列などはよくあるけれど,古代,それも古墳時代を題材にした時代行列というものはあまり聞かないのではないでしょうか?
ところが,この秋冷の時候,関東では古墳時代を本格的に再現したイベントが二つも存在するんです。
この2010年は,去る10月23日(土)には,群馬県高崎市は保渡田古墳群(かみつけの里)にて,「かみつけの里古墳祭り」が行われ,また,来たる11月14日(日)には,千葉県芝山町にて,「芝山はにわ祭り」が行われます。
今年の「かみつけの里古墳祭り」の様子と,昨年の「芝山はにわ祭り」の写真とともに紹介しましょう。
【かみつけの里古墳祭り】

●八幡塚古墳での儀式再現(かみつけの里古墳祭り)
平成17年に始まったという,この古墳祭りは10月末ないし11月初旬の土曜日に毎年,行われています。今年は,コスモスが見頃の10月23日開催でした。晴天の下で,写真のような古墳時代の儀式が再現されました。
王墓がある一帯はかつて,北関東一円を支配した毛野王権のお膝元。かみつけの里博物館の主催のイベントとあって,十分な時代考証と詳細な考古学的知見に基づいて,5世紀後半の毛野国の王(きみ)の儀式を再現しています。
かみつけの里古墳祭りのイントロダクションを,高崎市のホームページから引用します。

今から1500年前(5世紀後半)、榛名山東南麓の地域は、有力な王によって治められていました。しかし、6世紀初頭の榛名山の大噴火により、この地域は埋めつくされ、当時の社会は大きな痛手を受けました。近年、1500年前の重要な遺跡が次々と発見され、この地を治めていた王の館:三ツ寺遺跡(みつでらいちいせき)や、王の墓: 保渡田古墳群 (ほどたこふんぐん ) などの規模や構造、そして当時の社会のようすが次第に明らかとなってきました。
「かみつけの里古墳祭り」では、最近の研究成果を踏まえ製作した、オリジナル脚本による再現劇「王の儀式」を、多くのボランティアスタッフにより上演いたします。「二子山古墳」「八幡塚古墳」を舞台に、古代装束を纏った人々の再現儀礼をお楽しみ下さい。また、当時の文化に親しんでいただくために、古代米(赤米・黒米)の試食や、勾玉づくり、ミニ円筒埴輪作りなど、体験イベントもご用意しております。今年は、コスモス祭りも同時開催となりました。満開のコスモスの下、古代ロマンにふれてみてはいかがでしょうか。・・・以上,高崎市のホームページより
自分も当日,一部始終を見学してきました。古代の再現劇は1時間半程度でしたが,本格的な古墳時代の再現劇でした。ちなみに,この日のために配役メンバーの人たちは5月から半年間ずっと予行演習など準備を続けてきたそうです。
【芝山はにわ祭り】
一方,千葉県の芝山町では,この週末の日曜日に,古墳時代を再現した,時代イベントが行われます。こちらは今年で28回目。芝山の殿塚・姫塚の2大古墳などを舞台に本格的な再現儀式が複数行われます。
自分は昨年と一昨年にその様子を見学しました。以下の写真は一昨年(2008年)のもの。朝,殿塚古墳(6世紀末築造)の墳丘で行われた「降臨の儀」の様子です。

●殿塚古墳の墳丘から降臨する古代人行列(芝山はにわ祭り)
ヤマトでは巨大古墳の時代が終わろうとしていた6世紀の後半。当時,无射志国とか武射国と呼ばれていた,ここ南関東では,なおもさかんに数十〜百メートル級の前方後円墳が築造され続けていました。
芝山はにわ祭りの古代人の行列や各種の儀式も,その当時の国造(くにのみやつこ)とその一行が,現代に降臨して現代人と様々に交流して夕刻,再び黄泉の国へと帰っていくという設定で,ほぼ丸1日かけて催される大規模な古代史イベントです。


●芝山はにわ祭り「降臨の儀」での巫女神楽(左)と国造(右)
芝山はにわ祭り,今年もまもなくです。スケジュール詳細は以下のとおりです。
◆第28回芝山はにわ祭り◆
●日時:2010年11月14日(日)9:30〜16:30
●場所:殿塚・姫塚古墳,芝山仁王尊,芝山公園芝生広場
●当日のプログラム:降臨の儀(9:30〜10:00,殿塚・姫塚古墳)/ 交歓の儀(10:45〜11:45,芝山仁王尊)/ 行列の儀(13:00〜13:40,芝山仁王尊〜芝山公園)/ 歓迎の儀(14:00〜14:30,芝山公園芝生広場メインステージ)/ 昇天の儀(16:00〜16:30,芝山公園内の熊野神社)
●参照先:第28回芝山はにわ祭りホームページ